“ルーツ”と“無くしたもの”を求めのぞみが崎へ、ドラマ『わたしを離さないで』第5話

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荻窪太郎

“ルーツ”と“無くしたもの”を求めのぞみが崎へ向かう恭子(綾瀬はるか・左)と友彦(三浦春馬・右) (c)TBS
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いよいよ折り返しとなる第5話が放送されたTBS金曜ドラマ『わたしを離さないで』。綾瀬はるか、三浦春馬、水川あさみが、“臓器提供”のために産まれた若者を演じるその物語は、「泣ける」「引き込まれる」「鳥肌が立つほど心に突き刺さる」とネットでもさまざまな反響を呼んでいる。

2月12日(金)に放送された第5話では、美和の“ルーツ”を探し出すため、街へ繰り出した主人公・恭子たち。「期待しては裏切られる」という繰り返しのなかで生きてきた恭子たちの青春は、胸が締めつけられるほど切なく、儚い。

「私たちは、“ルーツ”が提供した細胞のなかから作られるコピー」

前々回放送の4話から、数ヶ月が経過した「コテージ」での生活が描かれた第5話。恭子(綾瀬はるか)にとって、防波堤とも言える役割だった恋人・浩介(井上芳雄)は、すでに3か月前“介護人”となるため「コテージ」を去っており、再び恭子は美和(水川あさみ)との関係に悩んでいた……。

恭子(綾瀬はるか・左)の防波堤となっていた浩介(井上芳雄・右)は介護人として旅立つ (c)TBS

そんなある日、恭子と美和は、先輩同居人・あぐり(白羽ゆり)から、「美和の“ルーツ”かもしれない人を見た」という話を聞かされる。

「会っても会わなくても、なにかが変わるわけじゃない」と恭子は懐疑的だったが、美和は迷いながらもその人物を探しに行くことを決意。恭子、友彦たちと一緒に街へ向かうことになる……!?

世界のどこかに、“提供者”とまったく同じ姿かたちの“人間”がいる……つまり、「私たちは、“ルーツ”が提供した細胞のなかから作られたコピー」なのだと恭子が語ったとおり、“提供者”とは、クローン人間として産まれ、“臓器提供”のためだけに育てられた存在だったのである。そして、そんな恭子たち“提供者”にとっての“ルーツ”とは、まさに“親”であり、同時に、アイデンティティの基盤となる“希望”でもあるのだ。

自分の”ルーツ”を探しこっそりアダルト雑誌を見る恭子(綾瀬はるか・左)と美和(水川あさみ・右) (c)TBS

“ルーツ”に会いに行くことに対して最初は懐疑的な態度をみせた恭子も、実はその一方では、こっそりアダルト雑誌を見て、その中に自分の“ルーツ”がいるかもしれないと淡い期待を抱いていた。彼女たち“提供者”にとって“ルーツ”を知ることは、自らが産まれた理由、生きる意味を知りたいという、切実な願いだった……。

愛し合っているカップルだけに与えられる“特別な猶予期間”という噂。

そうして、先輩同居人・あぐりとその恋人・譲二(阿部進之介)とともに街へ向かった恭子、友彦、美和。初めて触れる“外の世界”に戸惑いながらも、レストランで食事することになった恭子たちは、あぐりから、「陽光の生徒だけに教えられている“特別な猶予期間”」の噂について尋ねられる。

美和(水川あさみ・中)に似た人が居ると町に繰り出した友彦(三浦春馬・左)、恭子(綾瀬はるか・右)、あぐり(白羽ゆり・手前) (c)TBS

それは、「愛し合っているカップルが、その愛を本物だと証明することができれば、“提供”が始まるまでに、3年間の“特別な猶予期間”を得ることが出来る」という噂だった。初めて耳にする話だったが、美和はいつもの調子で「聞いたことがある」と嘘をついてしまう……。

美和の“ルーツ”と、無くしたものが手に入る“のぞみが崎”。

その後、街の美容室で、美和の“ルーツ”らしき女性を見つけた恭子たち。美和は、思わずその女性を追いかける……が、その女性は、美和とは利き手が違い、“ルーツ”ではなかったことが判明してしまう……。ショックを受けながらも明るくふるまう美和だったが、ふとした拍子に、「あんたもわたしも同じ。どうせどっかのクズのコピーだから!」と恭子へ苛立ちをぶつけてしまう。

美和(水川あさみ)はついに”ルーツ”と思われる女性と話すが・・・ (c)TBS

美和の言葉に傷ついた恭子は、「コテージ」に戻る時間まで、ひとりで、“のぞみが崎”へ行くことにする。かつて、陽光学苑の校長・神川恵美子(麻生祐未)から「無くしたものが戻ってくる場所」だと聞いた“のぞみが崎”。恭子は、追って来た友彦とともに、かすかな希望を抱いてその場所に向かう……が、たどり着いた場所でふたりが目にしたのは、浜辺に流れ着いた漂流物のゴミが山になっているだけの光景だった……。

無くしたものが流れ着くという”のぞみが崎”に佇む、友彦(三浦春馬・左)と恭子(綾瀬はるか・右) (c)TBS
訪れた”のぞみが崎”で、自分たちの存在意義について思いを馳せる恭子(綾瀬はるか・左)と友彦(三浦春馬・右) (c)TBS

龍子先生からの手紙と、思い出のCD。

またしても希望を打ち砕かれ、「期待しては裏切られる」その繰り返しだと落ち込む恭子に、友彦は、数日前に届いた女性教師・堀江龍子(伊藤歩)からの手紙を見せる。そこには、「いまからでも遅くない。絵を描いて、陽光に持って行って。陽光はあなたたちを守る計画を持っています」と書かれていた。友彦は、その内容が、“特別な猶予期間”のことを示唆しているのではないかと言って恭子を励ます。

友彦(三浦春馬・右)と恭子(綾瀬はるか・右)は訪れた古着屋で偶然なくしたCDと同じもの発見する (c)TBS

「絵を見て、本当に愛し合っているかどうかの判断材料にするんじゃないかな?……猶予がもらえたら、やりたいことが出来るかもしれない」そう言って、もう一度希望を抱こうとする友彦は、恭子を連れて一軒の古着屋に飛び込む。するとそこで、奇跡的にふたりは思い出のCDと出会い、「無くしたもの」を再び手に入れることができたのだった……。

「夢は、叶うか叶わないかが問題じゃなくて、持ってることが大切なんだ」と語る友彦のおかげで、いったんは失いかけた“のぞみが崎”の希望を取り戻すことが出来た恭子は、ずっと秘めていた友彦への想いを初めて告げる。「やっぱりわたし、トモのことが好きだ」と……。

2月19日(金)放送、第6話のあらすじは?

そうして、「コテージ」へと戻る車内でこっそり手を握りあった恭子と友彦。「わたしたちは歩みだしたのだ……あるかもしれない“自由”に向かって。それが、すべての崩壊へのスタートだとは知らずに……」というナレーションとともに、恭子、友彦、美和、3人の関係が、これまで以上に大きく動き出す予感をはらみながら幕を閉じた第5話。

次回、2月19日(金)放送の第6話では、崩れはじめた三角関係が、“特別な猶予期間”をめぐって、より複雑に絡み合っていく……!? ターニングポイントを迎える第6回は、第2章“コテージ編”の最終回でもあり、見逃せない!

また、公開された予告動画には、「恭子、幸せになって」と語る同級生・真実(中井ノエミ)が、街行く人々に向かって、「少しだけわたしの話を聞いてください!」と必死に訴える姿も映し出されており、第4話で“提供者”の基本的人権を訴えていた真実の戦いが、どのような事態を引き起こすのか? その行方にも注目したい。

“金曜ドラマ『わたしを離さないで』特別美術展”が開催中!

そして、視聴者からの応募を受け付けていた“金曜ドラマ『わたしを離さないで』特別美術展”も、絶賛開催中! どなたでもご覧いただけるうえ入場無料という、うれしい美術展だ。

■金曜ドラマ『わたしを離さないで』特別美術展。
開催時期:2月11日(祝・木) 〜 2月29日(月)。
時間:8時30分 〜 20時(平日)、10時 〜 19時(土日祝)
展示内容:皆さまからいただいた絵画の中から選考した作品、ドラマスチール、劇中衣装など。
場所:TBS放送センター 1Fスペース(港区赤坂5-3-6)
※入場無料

詳しくはドラマ『わたしを離さないで』公式サイト(http://www.tbs.co.jp/never-let-me-go/)をチェックしよう。

金曜ドラマ「わたしを離さないで」

テレビドラマ 国内ドラマ SF 恋愛/ロマンス

製作年:2016年

カズオ・イシグロの衝撃作を世界で初めてドラマ化!

わたしを離さないで

映画 洋画 ドラマ(映画) 青春 SF

製作年:2010年

命を"提供"するために、彼らは生まれた――

わたしを離さないで

優秀な介護人キャシー・Hは「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。生まれ育った施設へールシャムの親...

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