お父ちゃんが帰ってくる!有村架純主演「ひよっこ」第1週まとめ読み

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星野花太郎

有村架純が主演を務めるNHK連続テレビ小説「ひよっこ」。4月3日(月)〜4月8日(土)朝8時から放送された第1週では、茨城県の北西部・奥茨城村で農業を営む谷田部家の平凡だが幸せな暮らしぶりを描写した。稲刈りに合わせて、家長の実が出稼ぎ先の東京から戻ってくることになり、みね子たちの気持ちは浮き立つ。


有村架純主演「ひよっこ」第1週(4月3日〜4月8日) 奥茨城村・谷田部家。稲刈りの日の朝。用意をする実(沢村一樹)と茂(古谷一行)の様子を眺めているみね子(有村架純)。 (c)NHK2017

戦後まもなく生まれた少女の、1964年以降の物語

有村架純主演「ひよっこ」第1週(4月3日~4月8日) 朝、家の前の田んぼにて。稲の様子を確認しているみね子(有村架純)。 (C)NHK2017

舞台は1964年秋の日本。東京オリンピックの開催を控え、日本は空前の好景気に沸いている。新幹線の開通、オリンピック関連施設の建築、都市のインフラ整備などで大量の労働力を必要とした東京は各地から男手を集めていた。

茨城県北西部の奥茨城村の農家・谷田部実(みのる・沢村一樹)も、苦しい家計の事情から単身東京に出稼ぎにきて、建設現場で働いている。

谷田部家は、実と妻の美代子(木村佳乃)、長女で高校三年生のみね子(有村架純)、次女・ちよ子(宮原和)、末っ子で長男の進(高橋來)という家族構成。祖父・茂(古谷一行)も同居している。ちなみに主人公のみね子は1964年で高校三年生なので1946年か47年生まれ。いわゆる「団塊の世代」という設定だ。現在70歳になるお婆さんたちの、青春時代の物語ととらえれば、時代背景を含め理解しやすいかもしれない。

東京は大切な人を奪っていく場所

有村架純主演「ひよっこ」第1週(4月3日~4月8日) 奥茨城村・簡易郵便局。交換台を通じて電話がつながるまで時間がかかるため、簡易郵便局の外で待つみね子(有村架純)。 (C)NHK2017

谷田部家の生活は楽ではない。そもそも農民の出稼ぎは、主に作物を作れなくなる冬場の行事。オンシーズンに大黒柱が行くこと自体、家計が火の車であることを物語っている。みね子もそのことにはうすうす気づいている。弟のゴム靴の甲部分が破れている(「壊れる」のではない。破れるのが「ケミカルシューズ」の特徴)のを見て、そっと直そうとするあたり両親に余計な心配や出費をかけたくないという彼女の気持ちの表れだろう。ま、裁縫は事態の一層の深刻化を招き、弟を大泣きさせるはめになるのだが(笑)

とはいえ、貧しい=不幸という単純な図式が成り立つわけではない。谷田部家にとっては、日常の生活そのものが幸せに包まれているからだ。郷里の自然、にぎやかな食卓、助け合いの精神にあふれた親切な村民。もちろん、実が一緒に生活できればそれに越したことはないが……。

みね子は高校三年生。進路を決めなければならなかった。親しい友人の助川時子(佐久間由衣)と角谷三男(みつお・泉澤祐希)は、卒業後は東京に出て働く予定だという。みね子は大好きな故郷を離れたくないと思う。農業を手伝いながら一生をここで過ごしたい。それにしても、と思う。大好きな父親のみならず、友人まで奪っていく東京という場所ときたら。

すずふり亭のハヤシライスとカツサンド

有村架純主演「ひよっこ」第1週(4月3日~4月8日) 東京・あかね坂商店街。茨城に帰る前に東京を見て回ろうと、商店街を歩いて回る実(沢村一樹)。 (C)NHK2017

実は建設現場で働きながら、刈り入れの日を待ちわびている。その日になれば郷里に帰って、家族総出で田んぼに行く。日々のたいへんな農作業が報われる日だ。いよいよその日がやってきた。現場宿舎から駅に向かう途中、実はふとショーケースの前で足を止める。見たこともない料理の見本が並べられていた。女将の牧野鈴子(宮本信子)に声をかけられて、中に入る。店は「すずふり亭」といった。

メニューを見て目を回す実。洋食など食したことも、見たこともなかった。手ごろな値段だからとハヤシライスを注文する。出てきた料理に口にすると、びっくりする美味さだった。掻き込むように食べる実に、鈴子が声をかける。彼女の言葉は、建設現場で働く労働者たちへのいたわりに満ちていた。彼女は言う。誇りをもって、この建物は俺たちが建てたんだと言ってくださいね。

開店直後、実ひとりだった店内はいつのまにか満席になっている。労働者らしき人は、実以外見当たらない。会計時、実は鈴子から店名の入ったマッチと、土産物を手渡される。そして東京を嫌いにならないでね、と言われる。

稲刈りに合わせて父親が帰宅

有村架純主演「ひよっこ」第1週(4月3日~4月8日) 奥茨城村・バス停。待望の父が乗るバスの到着に、大喜びの進(髙橋來)、ちよ子(宮原和)、みね子(有村架純)。 (C)NHK2017

谷田部家では実の帰りを待ちわびていた。その日の朝、美代子はめったに着ないお気に入りのブラウスを着て、薄く化粧もしていた。子どもたち3人はバスの到着をバス停で待っている。バスがやってきた。実が降りてきた。まとわりつく妹と弟。その様子を見守るみね子。実は、しばらく見ないうちにすっかり大人になったなと、みね子に声をかける。みね子は小さくはにかむ。家に入ると、実はすずふり亭でもらった土産をふるまう。カツサンドだった。美味しいとほおばる家族に、すずふり亭での出来事を説明し、店のマッチを置く。

翌朝、稲の刈り取りが始まった。家族だけでなく、村の人たちも手伝いに来ていた。乙女と元乙女たちが流行歌を口ずさみながら農作業を手伝う。青い空、緑の田んぼ、そして明るい女性たち。その様子を見て、実の弟で、みね子の叔父にあたる小祝宗男(峯田和伸)が幸せそうに笑う。彼は背中にひどい傷跡があった。戦争で負ったものだった。

有村架純主演「ひよっこ」第1週(4月3日~4月8日) 奥茨城村・谷田部家の田んぼ。おだ木に束ねた稲をかけていくみね子(有村架純)。 (C)NHK2017

幸せな時間は、瞬く間に通り過ぎていく。稲刈りを終えれば、実はすぐにまた東京に戻っていく。みね子は田んぼの光景と父親のことを目に焼き付けておこうとする。

NHK総合で毎週月曜〜土曜の午前8時から放送

NHK連続テレビ小説「ひよっこ」は、NHK総合で毎週月曜〜土曜の午前8時から放送。
公式サイト(http://www.nhk.or.jp/hiyokko/)

ひよっこ

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東京オリンピックが開催された1964年から始まる物語。この物語のヒロイン・谷田部みね子が、自らの殻を破って成長していく波乱万丈青春記。

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