万感の「AIR JAM 2016」、約3万6千人の観客とともに伝説となったステージをレポート

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AIR JAM 2016 (c)photo by Teppei Kishida
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Hi-STANDARD主催による「AIR JAM 2016」が初めて九州で開催されることになり、その事実だけで胸が高鳴った。なぜなら、筆者は九州出身(大分県別府市)だから。トップは熊本出身のWANIMAが務め、彼らが演奏している最中も「AIR JAM 2016」が本当に九州で行われているのか、と夢心地に浸っていた。しかもこの日は約3万6千人の観客が詰めかけたそうだが、一番手のWANIMAからビッシリと人、人、人で埋まっているではないか。

WANIMA photo by Yuji Honda

2016年4月に起きた熊本地震・・・今回の「AIR JAM 2016」は地震前から決まっていたとはいえ、熊本を元気にしたい!という思いをWANIMAが背負っていることは明白。震災後の気持ちを歌詞に託した最終曲「ともに」が、この地で響いたときは目頭が熱くなった。

The BONEZ photo by 瀧本JON...行秀

続くThe BONEZは、リズム隊がPay money To my Pain(以下PTP)である。ここで亡きK(Vo)に捧げた「Sun Forever」をプレイ。力漲る壮大なロックを浴びながら、5年前にPTPが出演した「AIR JAM 2011」の灼熱のステージがフラッシュバックした。「今生きてる奴らで・・・楽しんで!」と語るJESSE(Vo)の言葉が突き刺さった。

東京スカパラダイスオーケストラ photo by 半田“H.and.A”安政

初っ端から観客をダンス天国に導いたのは東京スカパラダイスオーケストラだ。ひらすらアッパーに攻め続け、さらに横山健を招いて、「Punk Rock Dream」、「道なき道、反骨の。」の2曲でコラボが実現し、これには福岡ヤフオク!ドームも大沸騰。

crossfaith photo by 青木 カズロー

「かかって来いよ、おまえら!」と野獣モードで轟音を叩き付けたのはCrossfaith。底抜けのお祭り曲「Wildfire」ではJESSEをフィーチャーし、観客が頭上でタオル回す熱狂的な光景が広がる。 それからハイスタに、「AIR JAM」に憧れ続けて今日に至るHAWAIIAN6が登場。「AIR JAM 2012」の際はバンド内がぐちゃぐちゃで横山健から誘わないと言われたらしく・・・遂に訪れた檜舞台だ。テンションが高ぶっていたのか、HATANO(Dr)のドラムは走りまくっていたが、それも人間臭くて最高! GURE(B)が感極まって涙を拭う場面もあり、エモーション大崩壊の演奏にこちらも涙ぐんだ。

HAWAIIAN6 photo by 瀧本JON...行秀

そして、NOFXよろしく「ヘイスミ」と小さな垂れ幕をバックドロップに掲げたHEY-SMITHは、「こんな日が来るなんて、バンド最高!」と猪狩秀平(Vo/G)が興奮気味に叫び、スコーンと抜けるホーンと重厚なメタル・リフで観客を躍らせまくる。さあ、次はBRAHMANの出番だ。MAKOTO(B)は途中でストラップが取れるほど大暴れでベースを弾き、TOSHI-LOW(Vo)は曲を追うごとに獰猛さが増し、ノーMCで殺気漲るパフォーマンスを展開。

HEY-SMITH photo by 半田“H.and.A”安政
BRAHMAN photo by 青木 カズロー

「The Only Way」では観客に両足を支えられた状態で、立ち上がっては崩れ落ちの連続を繰り返し、それでも必死で歌う姿は闘う戦士のように映った。 MAN WITH A MISSIONは「database」で10-FEETのTAKUMAを迎えたり、スケール感のある新曲「Hey Now」を解き放ったり、さらに「AIR JAM」への思いを綴った「1997」を高らかに鳴らす楽曲チョイスに、オオカミたちなりの感謝とリスペクトが込められていた。

MAN WITH A MISSION photo by 瀧本JON...行秀

図太いドラムの音でゆっくり幕を開けたONE OK ROCKは、壮絶なスクリーモから壮大なバラードまで縦に横に揺さぶる芯の太いロックを鳴らす。「ハイスタから今年一番のクリスマスプレゼントをもらった」とTaka(Vo)は告白する場面もあり、神聖なコーラス・ワークを配した「Clock Strikes」は、12月という季節に似合う曲調で聴き入ってしまった。

ONE OK ROCK photo by 半田“H.and.A”安政

3ピースとは思えない重厚な攻撃力を見せつけたのは10-FEETで、曲中にも「飛べ!飛べ!」とTAKUMA(Vo/G)は観客を激しく焚き付ける。ハイスタの「START TODAY」のカヴァーを2曲目に堂々と織り込む一方で、もはや名曲の風格漂う「アンテナラスト」も披露し、歌心と情熱迸る演奏で最後のハイスタにタスキを渡す。

10-FEET photo by 青木 カズロー

「DEAR MY FRIEND」など往年の曲たちを連発し、4曲目には16年ぶりのニューシングル表題曲「ANOTHER STARTING LINE」を披露するハイスタ。会場全体からハンドクラップが起き、難波章浩(Vo/B)、横山健(G/Vo)、恒岡章(Dr)という3ピースのカタマリ感を伝える演奏に大興奮。さらに横山の歌で始まるTHE SUPREMESの「You Can't Hurry Love」のカヴァーもプレイし、足回りの太い音色にとびきりキャッチーなメロディを乗せ、歓喜の渦を巻き起こす。それから童心をくすぐる「PINK PANTHER」テーマ曲を挟み、全世代を繋ぐ「STAY GOLD」を高らかに響かせ、ドームを一つに束ねる求心力に身震いした。

Hi-STANDARD Photo by Teppei Kishida

ここには音楽の無限の可能性が広がっている。そうはっきり思わせるエネルギーが渦巻いている。今日出演した多くのバンドがハイスタ並びに「AIR JAM」に対して感謝の言葉を述べていた。言葉にすると野暮かもしれないが、夢、希望、ロマンのすべてを貰ったと言わんばかりに臆面もなくMCで口にしていた。全国から集まった観客はもちろん、出演者の多くも元キッズだから、当然と言えば当然か。いや、関わる人たちを根こそぎ魅了し、笑顔にさせるハイスタはやはり太陽のごとき特別な存在だった。アンコールでやったJohn Lennonの「Happy Xmas(War Is Over)」のカヴァーを聴きながら、熊本、東北、日本中を明るく照らす"最高のギフト"を貰った気分になった。最後に僕も言わせてほしい。ハイスタ、この九州という土地で「AIR JAM 2016」を開催してくれて、本当にありがとう!

取材・文=荒金良介

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