ブラックペアンの意味、嵐・二宮和也主演『ブラックペアン』最終回第10話レビュー

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星野花太郎

迫真のオペシーンが話題の二宮和也主演、TBS系列ドラマ『ブラックペアン』。6月24日(日)に放送された最終回第10話では、佐伯のブラックペアンの謎がついに明かされた。真実を知った渡海は……。


嵐・二宮和也主演『ブラックペアン』第10話 (c)TBS

レントゲンに写る体内のペアン。渡海の父親、渡海一郎が患者体内に置き忘れたものとされ、東城大学を追われる直接の原因になった。それは果たして真実なのだろうか。事情を知るはずの佐伯は口を閉ざしたままだ。渡海はペアンを体内に入れた患者・飯沼達治の行方を追った。

体内へのペアン取り残し、「犯人」は誰だ

過去に東城大学で手術を受けた患者で、心臓内にペアンを宿したままでいる人物がいることは公表されることなく、闇に葬られていた。その手術を執刀したのは渡海の父・渡海一郎(辻萬長)だった。医療過誤の責任を問われた彼は、東城大学を追いだされ、まもなく没した。

渡海征司郎(二宮和也)は、それが父親のせいだとは到底思えなかった。患者を担当していたのは佐伯清剛(内野聖陽)だ。佐伯は自分のミスを父親に押し付けて、現在の立場を手に入れたのではないか。それを立証するために、ペアンをいまも体内に抱える患者・飯沼達治(山本亨)を見つけなくてはならない。

渡海、飯沼達治をついに見つける

佐伯は渡海からいくら脅されても口を割らなかった。しかし、渡海はとうとう飯沼の居所を突き止めた。本人にペアンが入っていることを説明し、摘出手術の同意を取り付けた。

佐伯の心臓は暴発しかねない状態だった。それでも東京で開かれていた外科学会の理事長選会場へと足を運んだ。スピーチをする直前、緊急の報告が入った。渡海が飯沼達治の手術を始める——。

渡海は飯沼を開胸した。血管にペアンが癒着していた。手術室に佐伯が飛び込んできて「取り出してはいかん」と絶叫した。ドクターヘリで東京から飛んできたのだ。渡海は制止を無視してペアンを取り出した。その瞬間、飯沼の胸部から血が噴き出した。

嵐・二宮和也主演『ブラックペアン』第10話 場面1 (C)TBS

ブラックペアンの意味

ペアンは確かに佐伯が残したものだった。しかしそれは医療過誤ではなく、止血のためにあえてしたことだった。執刀後すぐに海外赴任した佐伯の後を引き継いだ渡海一郎はペアンの意味を理解した。しかし、他の医師から医療過誤と問題視されると、佐伯をかばって責任を一身に背負った。自身の身体の不調も知っていて、佐伯に未来を託したのだ。佐伯が渡海を東城大学に引き入れたのは、贖罪意識からだった。術後にブラックペアンを使う儀式も、渡海一郎から受け継いだ志を再確認するためだった。

呆然とする渡海に代わり、佐伯がオペを引き継いだ。佐伯はブラックペアンを再び体内に入れることで出血を止めた。「ブラックペアンはカーボン製。レントゲンにも写らない」。佐伯はそう言って小さく笑った。真実を知った渡海は、佐伯に詫び、東城大学を去っていった。

渡海は佐伯に複雑な感情を持っていたのではないか

もうひとつエピソード。渡海、恐喝やめたってよ。というわけではなく医者から巻き上げていたカネは、医療過誤問題を扱う非営利団体にすべて寄付していたそうで。ついでにもうひとつ。結末はほぼ原作にのっとっているのだが、なんだろうこの違和感は。考えるに、心臓部だからじゃないか。原作のように腹部ならまだしも心臓部にペアンというのはなあ……。そこまで「心臓」にこだわる必要はあったのだろうか。佐伯も心臓病だし。

佐伯と渡海の関係も、本来は愛憎なかばではないかと思うのだが(渡海からすれば尊敬の念もあったはず)、その部分の描写がなかったため、最後の和解シーンはどうにも説得力を欠いた。そもそも佐伯と西崎の権力志向と狸の化かしあいをドラマの軸に据えた狙いはどこにあったのだろう。「偉い人=悪者」というステレオタイプのドラマ的構図を無理してでも作りたかったのだろうか。それよりも佐伯と渡海の複雑な関係に踏み込むべきではなかったか。主演・二宮の怪演、迫真のオペシーンなどみどころはあっただけに、その点は残念だった。

日曜劇場『ブラックペアン』公式サイト
http://www.tbs.co.jp/blackpean_tbs/

日曜劇場「ブラックペアン」

テレビドラマ 国内ドラマ 医療

製作年:2018年

二宮和也がダークな天才外科医を熱演!

この道を

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TBS系日曜劇場「ブラックペアン」主題歌


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