ベルリンの壁で国が二つに裂かれた世界。東ドイツに生きた人々の恋と闘争の物語。

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提供:講談社 <http://news.kodansha.co.jp/>

『東独にいた(1)』(著:宮下 暁)


ベルリンの壁で国が二つに裂かれた世界。東ドイツに生きた人々の恋と闘争の物語。
ベルリンの壁で国が二つに裂かれた世界。東ドイツに生きた人々の恋と闘争の物語。

宮下暁による「東独にいた」は2020年代を迎えたばかりの今だからこそ読むべき作品だ。冷戦が終結してからまもなく30年を迎えようとしている現代、もはや東西冷戦の時代は遠くなっているけれど、日々流れてくるニュースは、世界の緊張感が次第に高まってきていることを感じさせるものばかりの現在だから。
「君達の戦い」である第三次世界大戦の足音は確実に近づいてきているように思える。では、そんな時代に投げかけられる、わたしたちの「戦い」とは何なのだろうか。そう考えてみるとどうだろう、この物語は圧倒的な自分事として捉えられないだろうか。

ベルリンの壁で国が二つに裂かれた世界。東ドイツに生きた人々の恋と闘争の物語。
ベルリンの壁で国が二つに裂かれた世界。東ドイツに生きた人々の恋と闘争の物語。
ベルリンの壁で国が二つに裂かれた世界。東ドイツに生きた人々の恋と闘争の物語。
ベルリンの壁で国が二つに裂かれた世界。東ドイツに生きた人々の恋と闘争の物語。
ベルリンの壁で国が二つに裂かれた世界。東ドイツに生きた人々の恋と闘争の物語。

国家や政治家が澱んでいたとしても、だからといってその国の全てが悪いわけじゃない、そうやって愛している彼女の正義は、尊くも悲しく思える。

同様にユキロウの正義も質素倹約なこの国を愛し、本当の平等をこの国にもたらそうとしている。本当は誰だって自分の国を愛していたかったはずだから。

ベルリンの壁で国が二つに裂かれた世界。東ドイツに生きた人々の恋と闘争の物語。
ベルリンの壁で国が二つに裂かれた世界。東ドイツに生きた人々の恋と闘争の物語。

しかし対立が生まれると、いろいろなものが引き裂かれていく。自分の立場によっては、自分の正義よりも立場を優先させなければならない。

立場上、対立する運命が見える2人であるが、お互いの思いは同じく、祖国を愛しているということ、そして愛すべき国民がいるということなのだ。

本作の舞台はベルリンの壁が崩壊した1989年から遡ること1985年の東ドイツ。東西冷戦の時代を知っている一定以上の年齢の読者ならば、かつてニュースなどでその情勢を目にしたことがあるかもしれない。
ここで描かれる東ドイツの模様は、共産主義国家でよく耳にするまるで監獄のような「徹底的な監視と統制」が敷かれた社会である。にもかかわらず、この作品から受ける印象は、ただのディストピアではなく不思議と社会に血が通った印象を感じるのだ。
作者の宮下暁氏は、1991年生まれで、ベルリンの壁が崩壊してしばらくしてからの平成世代である。幼いときにそういったニュースを見たことがあるということでもないだろう。だから、本作を描くに当たって1から勉強したという。(リンク⇒https://gendai.ismedia.jp/articles/-/69074?page=2)

ベルリンの壁で国が二つに裂かれた世界。東ドイツに生きた人々の恋と闘争の物語。

レビュワー

静岡育ち、東京在住のプランナー1980年生まれ。電子書籍関連サービスのプロデュースや、オンラインメディアのプランニングとマネタイズで生計を立てる。マンガ好きが昂じ壁一面の本棚を作るものの、日々増え続けるコミックスによる収納限界の訪れは間近に迫っている。

本の紹介

東独にいた(1) 表紙画像

ベルリンの壁で1つの国が真っ二つに裂かれた世界。
東ドイツ。
社会主義が支配するその国に住むアナベルは、古本屋を営む青年・ユキロウに密かな恋心を抱いていた。
そして、国家の陰謀が絡む明かせない秘密を。
時代が、思想が、抗争が、2人を別つ壁となる――。
東ドイツに生きた人々を描く本格派歴史劇。



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