ガールズ・フォトの名写真家・青山裕企氏の『おかえりブルマ。』が必見な理由

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突然ですが、「ブルマ」をご存知でしょうか? 「女子の体操服でしょ?」という認識の方もまだいらっしゃるかもしれませんが、ブルマは公立校で2004年に、私立校では2005年に指定が廃止されています。ブルマに対して執着するほどフェティシズムを感じていたわけではないという方でも、使われなくなったとなるとどこか寂しい気がしませんか? そのあたりの哀愁をついた写真集が青山裕企氏の『おかえりブルマ。』です。詳しくご紹介しましょう。


「おかえりブルマ。」著者:青山 裕企(一迅社)

■『おかえりブルマ。』の写真家・青山裕企氏とは?

写真家の青山裕企氏は1978年に愛知県名古屋市で生まれ、筑波大学(心理学専攻)を卒業後、東京写真学園という写真スクールに通いました。2005年には写真事務所「ユカイハンズ」を立ち上げ、2007年にはキヤノン主催の第16回「写真新世紀」で優秀賞を受賞。2009年、東京ビューティーアート専門学校の講師を務め、2015年からは公益社団法人「日本写真家協会」(JPS)の正会員になっています。

これまでに40冊以上もの書籍を刊行されていますが、代表作は『ソラリーマン』シリーズや、『スクールガール・コンプレックス』シリーズ、『絶対領域』など。吉高由里子さんや指原莉乃(HKT48)さん、生駒里奈(乃木坂46)さんなどの写真集も手がけています。また、さよならポニーテール「無気力スイッチ」のMVや橋本甜歌(元てんちむ)さん主演の実写映画『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』(2014年)の監督も担当。映像作品にも幅を広げられています。サラリーマンには父親、女子学生には思春期というテーマがあり、日本社会における記号的なモチーフを取り上げることによって人間関係の妙をシンプルに伝えようとなさっています。

■ブルマ女子同士の関係性に重点を置かれたショットが魅力的

『おかえりブルマ。』は『さよならブルマ。』に続く、「ブルマ」シリーズ第2弾として刊行されました。1作目との大きな違いはブルマ女子同士の関係性に重点を置かれたショットが多いということ。『ガールズフォトの撮り方』という解説本も執筆されるなど、多数のガールズフォトに携わってきた青山裕企氏ならではの視点が秀逸です。

■仲が良すぎる女の子同士の戯れ? 思春期のいたずら?

それぞれのショットにはキャッチ・コピーのようなタイトルがついており、ブルマ女子同士の関係性が如実に表れた作品としては、「したいよ。」「被さる」「組体操」などが挙げられます。とくに「したいよ。」では床に寝転んだ2人のブルマ女子が向き合い、抱き合うかのように腕や足をからませています。背中側のブルマ女子は軽く上着がまくれ上がり、腰のあたりから素肌がちらっと露出。

また動いたはずみに起きる象徴的な出来事のひとつとして、白いパンティがほんのちょっぴりはみ出てしまっています。真っ白なハイソックスや上履きもまぶしく、ただ仲が良すぎる女の子同士の戯れなのか、それとも思春期のいたずらなのか。かつて見たことがある思い出のワン・シーンのようでもあります。

■上品さとノスタルジーを兼ね備えた、多彩なブルマの表情が秀逸。

他にも、「前屈」「めくる」「ネット」「脱ぐ」「開けたり」「飛沫」など。ブルマ姿ならではの「あるある」に満ちたショットが数多く収録されています。フェティシズムに満ちた写真集であるにもかかわらず、全編をとおしてただよう上品さ。誰もが記憶の片隅に抱えているであろう、ノスタルジーを彷彿とさせる自然な日常性。なおかつ鋭く切り込んだ多彩なブルマの表情。ブルマを履くことのなくなった現代の女子学生からマニアックな方まで満足してあまりある写真集になっています。

おかえりブルマ。

『もう一度、青春の記憶を。』 表舞台から姿を消したブルマ。前作『さよならブルマ。』に続き、写真家・青...

いかがでしたか? マニアックな方はもちろん、あえてブルマを意識したことはない方も思わず引き込まれてしまうと評判の『おかえりブルマ。』。ブルマを履くことのない現代の女子学生のあいだで逆にブルマのリバイバル・ブームが起きるかもしれないほど魅力的な作品ですね。

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